
初心者向けの効果的な IELTS対策と勉強法教えます!
どこから始める?
IELTS初心者は、もちろんIELTSを受験したことがなく、IELTSの勉強を始めようとしても、どこから手を付けていいか分からない方がほとんどではないかと思います。
まずは、IELTSがどういうテストかをしっかりと把握することから始めましょう。
IELTSとは?
IELTSとはどのような試験でしょうか。IELTSとは(英語名)The International English Language Testing Systemの略称で、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングという4つの技能について、英語力を測る試験です。
IELTSには、目的に応じて「IELTS アカデミック」と「IELTS ジェネラル」の2つのモジュールが用意されています。
海外の大学への留学や、日本の大学でも、海外からの進学の場合、IELTS アカデミックのスコアの提出が求められます。
英語圏に移民や移住をするには、IELTSジェネラルのスコアが必要となります。
日本では、日本英語検定協会とIDP EDUCATIONの2つの母体がIELTSの試験実施を主催しています。
コンピュータ試験も導入され、東京と大阪でIELTSテストをコンピューターで受験することができるようになりました。
IELTSでは、英語の4技能すべてをテストするため、試験は半日から1日かかります。
試験開始はほとんどの場合が午前9時頃で、ライティング、リーディング、リスニングのテストに3時間程かかります。
試験結果は、コンピューター受験だと5~7日後にオンラインで発表されます。
ペーパーベース(筆記試験)だと、2週間後にオンラインでチェックすることができます。
受験のための値段は高く、IELTSの受験料は1回あたり25,380円となっています。(ペーパーベース・現在2020年9月)
IELTSの試験時間と問題数
- リスニング 約40分(40問)
- リーディング 60分(40問)
- ライティング 60分(2問)
-
スピーキング 約14分(パート1, 2, 3)
IELTS各セクション別の概要(アカデミック)
IELTS リーディング
アカデミックリーディングでは2ページ弱(800文字~900文字程度)の長文が3つ出題されます。全部で40問の設問(1パッセージに12~13問)を60分で解いていきます。1パッセージ当たりにかける時間は20分。
設問形式は決まっていて、選択問題、穴埋め、TRUE/FALSE/NOT GIVEN (YES/NO/NOTGIVEN)、タイトル付け等の問題が出題されます。動物のリサーチや環境問題などの学術的なトピックについてのリーディング課題です。
IELTS リスニング
セクション1-4まで、40問の設問に対して40分で解きます。オーディオは1度しか流れず、聞きながら設問を読み、解答していくタイプ。
設問形式は、穴埋め(スペルを問われる)、選択問題、マップ問題等、リーディングと同様、いつも決まっています。セクション1が一番易しく、難易度はセクションが進むにつれて高くなっていきます。
2人の生徒の会話や講義の内容の聞き取りで、ブリティッシュやオーストラリアンアクセントを主流としています。
IELTS ライティング
IELTSライティングはタスク1 とタスク2 に分けられます。合計60分。
タスク1 は図表の解析、マップの説明やプロセスマップの手順の説明等、大きく3つに分けられます。タスク1 は150文字20分で終わらせるように指示がありますが、タスク1&2合わせて60分ですので、時間配分は自由です。
タスク2 はエッセイとなります。250文字40分で書き終わるようにしましょう。しかしエッセイの方が点数の比重が高いと言われているため、タスク2 のエッセイをしっかりと書き終わることが大事。
IELTS スピーキング
IELTSスピーキングセクションは、試験官と1対1の対面形式で行われます。パート1、パート2、パート3 に分かれており、
合計で14分程のテストです。
パート1 は友達、家族、趣味や仕事などの日常的な話題についての質問になります。
このパートが一番質問数が多いので、あまり長くならないように注意しましょう。
パート2 では、トピックカードといって、トピックが書かれた紙を渡されます。
そして、そのトピックについて1~2分のスピーチをすることになります。
渡されたトピックに関して、メモを取る時間が1分間与えられますので、その時間を有効に活用しましょう。箇条書きで
何について言うのかをリストアップします。
トピックカードには、話す内容のポイント(ガイドライン)が3つから4つ書かれていますが、このガイドラインについて必ずしも話さなければいけないものではありません。ガイドラインだけ話しても2分間続かないことも多々あります。2分間続けるためには具体例を入れ、肉付けしていく必要があります。
パート3 は試験官とのディスカッション形式で行われます。
話題はパート2 でのスピーチに関する追加的な質問が聞かれます。
試験官からの質問に対して返答しますが、ここではフルアンサーが求められるので理由はなるべく2つ、具体例、自分の意見をいれていくように練習しましょう。
IELTS試験の流れ
IELTSの試験の流れはペーパーベースとコンピューターベースでは違いがあります。
コンピューターベースだと、世界共通で
①リスニング ➡ ②リーディング ➡ ③ライティング
その中で、試験の開始時間により(午前、午後、夕方)スピーキングは前後します。つまり
①スピーキング ➡ ②リスニング ➡ ③リーディング ➡ ④ライティング
①リスニング ➡ ②リーディング ➡ ③ライティング ➡ ④スピーキング のどちらからになります。
日本でのペーパーテストは
①ライティング ➡ ②リスニング ➡ ③リーディング ➡ ④スピーキングですが
スピーキングを別の日に予約することもできます。
ちなみにカナダでは一日のテストで
①リスニング ➡ ②リーディング ➡ ③ライティング ➡ ④スピーキングの順番で行われます。
IELTSの評価スケール
アイエルツの評価スケールは0から9のバンドスコアで計られます。
大学進学には、ほとんどの場合、IELTS アカデミックの6.0以上、大学院進学には7.0以上が求められます。
ご希望の大学や進学先から要求されるスコアを把握して対策を取りましょう。
全体(Overall)のスコアだけでなく、各セクションごとの要件が設定されている場合も多いです。
移民の場合は、カナダの場合はIELTS ジェネラルの6.0以上が求められますが、IELTSのスコアが高ければ高いほど移民申請に有利だと言われています。
IELTS リスニング
Band Score |
9 |
8.5 |
8 |
7.5 |
7 |
6.5 |
6 |
5.5 |
5 |
4.5 |
4 |
3.5 |
3 |
2.5 |
Score / 40 |
39-40 |
37-38 |
35-36 |
32-34 |
30-31 |
26-29 |
23-25 |
18-22 |
16-17 |
13-15 |
10-12 |
8-10 |
6-7 |
4-5 |
IELTS ジェネラルリーディング
Band Score |
9 |
8.5 |
8 |
7.5 |
7 |
6.5 |
6 |
5.5 |
5 |
4.5 |
4 |
3.5 |
3 |
2.5 |
Score / 40 |
40 |
39 |
37-38 |
36 |
34-35 |
32-33 |
30-31 |
27-29 |
23-26 |
19-22 |
15-18 |
12-14 |
9-11 |
6-8 |
IELTS アカデミックリーディング
Band Score |
9 |
8.5 |
8 |
7.5 |
7 |
6.5 |
6 |
5.5 |
5 |
4.5 |
4 |
3.5 |
3 |
2.5 |
Score / 40 |
39-40 |
37-38 |
35-36 |
33-34 |
30-32 |
27-29 |
23-26 |
19-22 |
15-18 |
13-14 |
10-12 |
8-9 |
6-7 |
4-5 |
※表下段のScoreは素点となります。
band スコア 9.0 |
エキスパートユーザー |
十分に英語を駆使する能力を有している。適切、正確かつ流暢で、完全な理解力がある。 |
band スコア 8.0- 8.5 | 非常に優秀なユーザー | 時折、不正確さや不適切さ不規則にみられるものの、十分に英語を駆使する能力を有している。慣れない 状況においては、誤解が生ずることもありえる。複雑で込み入った議論に対応することができる。 |
band スコア 7.0-7.5 | 優秀なユーザー | 時折、不正確さや不適切さ、誤解が生ずる可能性もあるが、英語を駆使する能力を有している。概して複雑な言語も上手く扱い、理解しており、厳密な論理に従って物事を捉えることができる。 |
band スコア 6.0-6.5 |
有能なユーザー |
不正確さ、不適切さ、および誤解がいくらか見られるものの、概して効果的に英語を駆使する能力がある。特に、慣れ親しんだ状況下では、かなり複雑な言語を使いこなすことができる。 |
band スコア 5.0-5.5 | 中程度のユーザー | 部分的に英語を駆使する能力があり、ほとんどの状況で全体的な意味をつかむことができる。ただし、多くの間違いもある。自身の精通した分野においては、基本的なコミュニケーションを行うことができる。 |
band スコア 4.0-4.5 | 限定的ユーザー | 慣れ親しんだ状況においてのみ、基本的能力を発揮することができるが、理解力、表現力の問題が頻繁にみられる。複雑な言語は使用できない。 |
band スコア 3.5 | 非常に限定的なユーザー | これが実際に使用される最低スコアと考えてよいかと思います。 |
バンドスコアについての詳細はIELTSスコア解説ページで
学習計画を立てる!
IELTSのテストは安くありません。日本円で25,380円かかります。目標スコアを決め、いつに試験を受けるかを明確にしましょう。
仕事をしながら試験対策を行う方は、1週に獲得できる勉強時間を把握して、逆計算しましょう。0.5のスコアを上げるのに200時間から300時間かかると言われているため、自分の今の英語力と目標スコア、それまでの道のりを計算して期間を決定しましょう。勉強を習慣化させてコツコツ行うことも大事ですが、モチベーションを失わないようにしっかりとしたゴールと道のりを決めた方が良い方もたくさんいらっしゃいます。自分に合った勉強方法を見つけるのも大事、コツコツ派であれば、それもよし!短期集中派であれば、明確なゴールと試験日を決めましょう。
IELTSの効果的な対策と勉強法ーどこから始めるべきか?
IELTS初心者は、アカデミック用語などの語彙を増やすことが大切です。
語彙はIELTSの全てのセクションーつまり、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング全てにおいて求められます。
まずはインプットに着目して、リーディングの練習、語彙の強化、文法の復習から始めましょう。
単語は、意味を知っているだけでは不十分です。
IELTSは表現の言い換えがたくさん見られるため、同義語も類義語も必ずおさえましょう。
同義語や類義語による言い換えは、IELTSのリスニング・リーディングでの内容の把握だけでなく、ライティング・スピーキングというアウトプットの技能でも役立ちます。
基礎英語力がついたら、おすすめのIELTS対策本を使用してIELTSの傾向、設問タイプに慣れましょう。
初心者でもIELTSのスコアを1.0上げる勉強法は?
IELTSの総合スコアを1.0上げるに約3カ月かかると言われています。IELTSアカデミックでの日本人の平均スコアは5.5と言われています。5.0から6.0に上げることはさほど難しいことではなく、IELTSに特化した試験対策と英語基礎能力を高める勉強法、つまり語彙の強化、文法のおさらい、リスニング強化対策(シャドーイングとディクテーション、リテンションの練習)を組み合わせていくことで短期でも目標スコアに達することは可能です。
6.0→7.0にすることが最も難しいと考えられます。
このスコアアップは、英語中級から上級者の仲間入りを果たすことになるからでしょう。
まずは、初級者でもしっかりとした対策を取り、IELTSの試験に臨みましょう。
IELTSで、一発で合格点を取れる人は少ないことを念頭に入れてください。
試験の環境になれていない、緊張してしまう、など、本来の実力を発揮できないことを避けるため、必ず余裕をもって望むことが必要です。
初級者でもステップバイステップで分かる!セクション別の勉強法については下記のIELTS対策ブログを参照してください。
➡ IELTSリーディングの対策と勉強法
➡ IELTS ライティングの対策と勉強法
➡ IELTSリスニングの対策と勉強法
➡ IELTSスピーキングの対策と勉強法
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