IELTS ライティング 勉強法

鬼門のIELTSライティングで

最低でも独学で6.0を持っていくためには

対策を始める前に!

IELTSのライティングは採点基準が厳しいことで知られているため、日本での平均スコアがスピーキングと同様、一番低いセクションになります。

 

実際に日本におけるIELTS受験者の2019年の平均点は、

 

国籍 リーディングバンドスコア リスニングバンドスコア ライティングバンドスコア スピーキングバンドスコア 総合得点
日本 6.1 5.9 5.5 5.5 5.8
ドイツ 7.7 7.9 6.3 7.4 7.4

 

IELTSの平均スコアが一番高いドイツでもライティングは他のセクションよりも1.0以上低いことがわかります。そのため、急激な伸びを期待せず、早めの対策が必要です。実際ライティングのスコアを5.5から6.0に上げるのも、リーディングや他のセクションに比べて時間がかかり6.0に達するには、まずしっかりとした文法の知識が必要になります。

また、最近の社会問題に対する課題が多く、トピックが難しいと感じる方も多いようです。特に中学生や高校生の生徒様にとってはその分野の知識に乏しいため、まずはインプットを増やすことが求められる場合も少なくありません。

ライティングの採点基準の確認

IELTSのライティングの採点基準は、TASK1もTASK2も下記の4項目で評価され、そしてそれぞれ 0-9 のスコアで換算されます。

  1. Task achievement 
  2. Coherence and cohesion 
  3. Lexical resources
  4. Grammar range and accuracy

  1. 課題の達成度とは、質問に対して的確に答えれているかが問われます。
  2. 一貫性とまとまりとは、内容に一貫性があり、論理的な話の展開となっているかが問われます。
  3. 語彙力とは、同じ用語や表現の繰り返しがなく、さまざまな表現や言い回しを適切に使用されているかが問われます。
  4. 文法知識と正確さとは、文法の誤りはなく、複雑な文の構造(重複文、複文)を取り入れているかが問われます。

ライティングで6.0を取るためには、まず、内容の一貫性というよりは、減点対象となる文法のミス、スペルのミスをなくし、言い換え表現を覚えていくことが大事です。点数を6.5まで上げる場合は、それプラス、内容の一貫性と論理性が必要です。

 

 

ライティング6.0の採点基準

アカデミック・タスク1のタイプ

タスク1は大きく分けて3つのタイプに分かれます。

 

フローチャートもしくはプロセスマップ

図表の説明

地図問題

 

まずはしっかりとした構成が大事。同じ段落内では無意味な改行はせず、段落の間は一行あけるようにします。

タスク1の構成

タスク1の構成は4段落構成です。

 

・イントロダクション:問題文のパラフレーズ(言い換え)

・オーバービュー:図表から分かる最も顕著な特徴を2つほど挙げる

・ボディ1:図表の詳細を記載(数字を入れて説明)

・ボディ2:図表の詳細を記載(数字を入れて説明)

 

タスク1で6.0を取るための勉強法

それぞれタイプ別に異なった語彙や表現を必要とします。

使われる表現別にノートにまとめて使い分けができるようにしましょう。覚えてしまえば使い回しができるのでとても便利です。

 

①プロセスマップでよく使われる表現と用語

 トランジションワード first, second, next, then, finally

    There are (         ) stages in the process from (             ) to (             )

    After that, 

    Once 

    In the meantime, 

 

②図表の説明でよく使われる表現と用語

 percentages / figures / pictures / diagrams

   〇〇 gives data on............

   〇〇 compares...

  上がる increase / rise / go up / climb / show an upward trend

  下がる decrease / drop / go down / decline / shrink 

  少しだけ  slightly / gently / moderately / marginally / gradually

 

  たくさん(強調したい)clearly, obviously, significantly, noticeably, considerably, dramatically, drastically

  急激に  steeply / swiftly / rapidly / wildly / sharply

  確実に   steadily / consistently / constantly

  比較表現(一方で)

  while, whereas, although, by contrast (文中で使う)

  However, ... / On the other hand, ... / In contrast, ... (文頭で使う)

 

③地図問題でよく使われる表現

 On the … map we can see…

 In the [ northern / southern / eastern / western ] [ area / position] …

 In the [ north / south / east / west ], there [ is / was / are / were ] …

 The … in map A is much smaller than the one in map B.

 In 1980 the [ northern / southern / eastern / western ] area [ had / contained ] …

 next to / beside 

 in front of

 behind

 across from

      

 

テンプレートの活用

テンプレートの活用は6.5以上を取りたい方にとっては有効ではありませんが(テンプレートにとらわれない表現の多様性が必要となるため)、6.0で時間内に仕上げるのであれば、有効な方法です。

 

▼イントロダクションの言いかえ表現

show ⇔ compare ⇔ illustrate ⇔ describe 

trends in ⇔changes in

the total number ⇔the overall number

percentage  ⇔ proportion 

 

▼第2段落のまとめに使えるテンプレート

①It is clear that…  ②It is also obvious that…

(二つ図表がある場合)①It is clear from the pie chart that …  ②The table shows that …

 

▼第3、4段落の詳細で使えるテンプレート

Looking at the [ graph / chart / diagram / map / table ] in more detail, ...

Looking more closely, ...

Specifically, ... / More specifically, ...

The first notable feature is that ... 

Another point to note is... / Also worth noting is that... 

 

タスク2のタイプ

タスク2のエッセイは5つタイプがあります。

 

discussion essay  ・・・二つの対立する意見について書くタイプ。試験官が求めているのは、二つの種類の意見が、どういうことを言っているのかを受験者が公平に客観的に述べられるかどうか。

 

Opinion essay・・・一つの意見に対して賛成か、反対か、受験者の意見を述べるタイプ。

 

Discussion opinion essay ・・・二つある意見のうち、自分がどちら側の意見を賛成するのか決めるタイプ、しかし、自分が賛成しない側の意見も、客観的に述べる必要がある。

 

Direct question essay・・・二つのことが聞かれているタイプ。とにかく受験者は二つの質問に答えなければならない。

 

Cause and solution essay (cause and effect) ・・・原因と理由を聞かれるタイプ。

 

 

タスク2の構成

タスク2でもしっかりとした構成が必要ですが、特に6.0以上を取るのに当てはまります。
しっかりとした構成とは、4段落構成の250文字です。

 

・イントロダクション:問題文のパラフレーズ(言い換え)

・ボディ1:理由1

・ボディ2:理由2

・結論:まとめ

 

タスク2で6.0をとるための勉強法

1. 文法ミスのない文章がかけるようにする。減点対象を減らす

 

一般的に、バンドスコア5.5以下で終わってしまう方はしっかりとした構成(イントロダクション、ボディー1、ボディー2、結論)ができていない場合と文法のミスが塊で10個以上ある場合に多いので、まずはしっかりとした構成と文法のミスをなくすために英作文の演習ドリルなどをして鍛えることが大事です。

 

2. モデルアンサーをひたすら書き写す

 

オンライン上で連載されているモデルアンサーおよび模範解答(解答例・サンプル)を活用しましょう。様々な内容のトピックスの

模範例をカバーする必要があります。模範例は一つではなく、トピックに対して2つ以上の模範解答をみてみましょう。

内容を書き写す練習を通して、ライティングの構成や表現やコロケーション、具体例の取り入れ方がわかってきます。 そのほか、トピックに対する考え方を学ぶこともできます。

Writing Task1のモデルアンサーはこちら
Writing Task2のモデルアンサーはこちら

 

3. 使える単語を抜き出してまとめる

 

モデルアンサーや解答例はもちろんハイスコアを取れるサンプル例は、文法的に正しいものですので、使えそうな、表現、語彙、単語などを抜き出して覚えるようにしましょう。単語の引き出しが増えます。

 
4.インプットを増やす(精読多読)

 

これはいつも実践してほしいことです。ライティングの引き出しをつくるにはインプットとなるリーディングが必要です。モデルアンサーを見るのもリーディングをしているのと同じことです。オンラインのニュース記事でもかまいませんが一日一つは記事を読む!と決めて精読を行ってください。語彙を増やすことにもつながり、また正しい表現を学ぶ絶好の機会となります。こちらは日々習慣にして取り組んでください。

テンプレートの活用

課題が違っても、共通して使えるテンプレートがあります。タスク1でもお話いたしましたが、6.5以上を目指す方には必要ありませんが、6.0を目指し、時間内に書き終えるためにはテンプレートは有効です。


下記はアカデミックで多いdiscussion opinion essay のテンプレートです。

 

課題例 1)Some people say that holding sport competitions like Olympics cause many troubles in the hosting city, others disagree. Discuss both views and give your opinion.

 

 

Paragraph 1 = Introduction:

1文目:問題文の言い換え

2文目:This essay will discuss both arguments , but in my opinion, I believe ___________.

 

Paragraph 2 = 自分とは反対の意見の方の段落 (譲歩して書く):

1文目:On the one hand, there may be some (benefits/drawbacks) to ________. 

2文目: First of all, it may ___________ (1つ目のアイデア).

3文目:1つ目のアイデアの例/解説

4文目: Furthermore, it could ___________ (2つ目のアイデア).

5文目:2つ目のアイデアの例/解説

 

Paragraph 3 = 自分が賛成する方の意見の段落 (譲歩しないで書く):

1文目:On the other hand, I believe that ________ have more advantages.

2文目: One of them is that ___________ (1つ目のアイデア).

3文目:1つ目のアイデアの例/解説

4文目: Another one is that ___________ (2つ目のアイデア).

5文目:2つ目のアイデアの例/解説

 

Paragraph 4 = Conclusion 

1文目:In conclusion,  (問題の言い換え). 

2文目:Even though there are some negative aspects to it, I believe there are more advantages that are _____

(短くParagraph 3をまとめる).  

 

 

まとめ:

 

IELTSライティングで何とかバンドスコア6.0に持っていきたい方は必ずしっかりとした構成(4段落構成)のもと、表現の仕方を覚えて使い回していけるようにテンプレを活用しましょう。タスク1の勉強法として必ず3つのタイプ別表現を覚えてテンプレに当てはめて書くこと。タスク2の勉強方法は、テンプレを利用しつつサンプル模範解答例を書き写して、表現の仕方、構成や考え方、例の出し方を学び、語彙などはノートにまとめて暗記するようにしましょう。読む練習は忘れずに!! 

 

※6.0以上を望む方はテンプレに頼らないことが大事です。    

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