IELTS スピーキング┃概要と対策のまとめ

IELTS スピーキングとは…

スピーキングの試験の概要

IELTS スピーキングは、試験官と1対1の面接形式で行われる対面式スピーキング。コンピューターのテストでもスピーキングだけは対面形式で行われます。 約12分~14分の間に、パート1、パート2、パート3の3つのパートが実施されます。 

  • パート1は general questions(自己紹介、家族や出身地など)
  • パート2はトピックカードの課題について言及するスピーチ形式
  • パート3はトピック2の課題に関する試験官と対話するディスカッション形式で、突っ込んだ質問が出されます

パート1:ジェネラル・クエッション(一般的内容の質問)と言われ、家族、友達、実家など、あなた自身のことについて聞かれます。
例) Which part of Japan are you from ? / Do you like your hometown? 

パート2:ある特定の話題についてのトピックカードが渡されます。質問事項の他、2,3つのスピーキングガイドラインが提示され、それについて話すように要求されます。1分間の考える時間が与えられ、トピックについて約2分間のスピーチが求められます。

パート3:パート2に関連した内容の質問が出されます。質問内容は抽象的で、トピックに関するより詳細な内容の回答が求められます。ディスカッション形式(対面討論)で進められますので、トピックに関してより多くの情報を伝えるようにしましょう。

スピーキングの採点基準

 バンドスコアの評価基準は、スコアごとに決められています。6.0を目指す場合は、以下のような基準が定められています。
IELTSスピーキング採点基準は「流暢さと一貫性」、「語彙力」、「文法の正確さ」、「発音」の4つです。この中で、流暢さが一番大事な採点基準と言えます。文法の間違えなどはあまり気にせず、試験官との会話を楽しむつもりで臨みましょう。

IELTS スピーキング スコア6 評価基準

下記のIELTS スピーキングフルテストサンプルを参照してください。
スピーキングのスコア別解答例はこちら

IELTS スピーキング対策

実はIELTS のスピーキングは、意外と型にはまっていて、攻略しやすいという事をご存知ですか。
採点もライティングに比べるとそれほど厳しくはありません。
まずは緊張せず、自然な会話を心がけましょう。

IELTSでは、ライティングでも同じ傾向なのですが、
「同じ表現、語彙を使わない」こと、つまり「言い換え」を覚えることがスコアアップにつながります。
話すスピードはあまり気にしなくても大丈夫。文法の間違えも神経質になる必要はありません。

自分のいつものペースで話しましょう。
ゆっくりペースの方が自信があるように聞こえるので、ペースを落とすぐらいがちょうどいいかと思います。
下記の注意点を押さえて独学でもスコアアップを目指しましょう。

1. フィラー(conversation fillers) をうまく使う
2. 日本語のアクセントの有無は気にせず、正しい発音を覚える
3. 一貫性のある答えにするには理由を必ず言う
4. 分からない場合は「分からない」とはっきり言う
5. ボディーランゲージを有効に使う
6. 文法は気にせずとにかくしゃべる!!
7. 印象を上げる努力をする
8. パート1で使う単語と、パート2と3で使う表現、単語を分ける

IELTS スピーキング┃スコアアップ対策1

フィラーをうまく使う

IELTSスピーキングテストの時、いきなり突飛な質問をされたら、誰であってもすぐには答えられないはず。
そんな時に フィラー(conversation fillers) を活用します。
フィラーとは会話の “filler”「埋めもの」という意味で、会話と会話の間の沈黙を埋め合わせたりするのに役立つ表現です。日本語だと、「えーと」に当たります。フィラーを使えば自然で流暢に聞こえますし、時間を稼ぐいいツールになります。

1. Er… let me think…
2. Hmm… that’s a good question…
3. Actually… I’ve never really thought about it…
4. Umm… (質問を繰り返す) ”What do you like to do with your family ?” と聞かれたら、
“Umm, what do I like to do with my family?” と質問を繰り返します。自分に聞かれていることなので主語が “I” となることに注意してください。

その他、質問の意味を明確にするために、聞き返す手段があります。聞き返すこと自体は減点にはならないので、少しでも考える時間が欲しい時にぜひ使ってみましょう。

1. Excuse me, can you repeat the question, please? / I beg your pardon?
2. Sorry, what do you mean by…?
3. Could you say that again, please?
4. Could you be more specific, please?
5. Could you expand on that?

試験官は、もう一度違った表現で質問を言ってくれます。
このような効果的な conversation fillers を使う練習も、普段から取り入れておくと役に立ちます。

IELTS スピーキング┃スコアアップ対策 2

日本語のアクセントの有無は気にせず、正しい発音を覚える

日本人のアクセントは一般的にそれほど強くないので、英語の正しい発音を覚えてさえいれば、会話の際に誤解されたり、「相手に通じない!」ということはないです。
アクセントは、英語を第二言語としている国の人たち皆が持っているものだと思ってください。IELTSスピーキングではアクセントは採点基準ではないです。正しい発音ができているか、が焦点ですので、”L” と “R” の発音の違いや和製英語に気を付けてください。

例)

和製英語英語
 コップglass
段ボールcardboard
ノートパソコンlaptop computer
電子レンジmicrowave
アルバイトwork part-time, have a part-time job
パーカーhoodie
ガソリンスタンドgas station 
オートバイmotorcycle 
トイレwashroom
アンケート用紙questionnaire 
マフラーscarf
チャックzipper 

最近はインターネットでも正しい発音が簡単に検索できるようになっているので、ぜひ単語を覚える時は正しい発音も覚えてください。
また、TONGUE TWISTERを利用して正しい発音、流暢性を高めましょう。

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IELTS スピーキング┃スコアアップ対策 3

一貫性のある答えにするには理由を必ず言う

IELTSスピーキングの質問の答えには、必ず自分の考えや思いを付け加えて、「なぜ自分がそう答えるのか」の理由を必ず言いましょう。ライティング同様、自分の意見を提示したら、「なぜそう思うのか?why?」の見解を必ず直後に言う癖をつけます。こうすることで話題に広がりを持たせながら、論理的な結論に導きます。

例えば、”what is your job?”  
解答例として “I am a teacher. I really like my job (自分の意見、考え), because I can help students achieve their goals (その理由). I am so lucky I have the job I wanted. (そのことから導かれる自分の意見)”

ただ単に、質問の答えだけを言うのは やめましょう。必ず、自分の意見などの詳細を付け足すことで(+αを言う)スコアアップにつなげます。IELTSのスピーキングでは自分が主役です。自分の考えや思いをバシバシ入れていきましょう。自発的に話すことが必要です。
そして「なぜそう思うのか」の理由をいつも用意しておくことです。

IELTS スピーキング┃スコアアップ対策 4

分からない場合は「分からない」とはっきり言う

「分からない」と言うことに気が引ける人がいると思います。でも本当に今まで考えたこともなければ、何と答えたらいいのかわからない時ってありませんか?特にパート3では、そう思うことも多くなるかもしれません。

例えば、”I do not know really…” の後に, “I have never thought about it ( conversation fillers を使う) …um…. Well, I really cannot recall or think about it.” →完結に逃げる “but…… I would….. say….. that is not a good thing for sure….” 

つまり、「分からない」とシッカリ言ってから、fillers で時間を稼ぎ、そして最後に完結に、良い・悪いなどの一般的なことだけ伝えて、逃げることができます。そうすると試験官からは逆に、自然に言い逃れができると思われ、減点の対象になりません。

日本人の起こしやすい間違いとして、文の最後のイントネーションを上がり気味で終わらせることがありますが、これには注意。文を終わらせる場合は⤵で終わらせること。文末の音が下がると、試験官も終わったと分かるからです。逆に⤴だと、回答がまだ終わっていないと思われ、試験官をむやみに待たせてしまうことになります。

「分からない」と言うことが悪いことではないです。逆にはっきり言うことで、試験官にその事柄に対する知識や経験がないことを伝え、差し引いて聞いてもらうことができます。その代わり、得意な話題には積極的に詳細を述べていくことが大事です。

IELTS スピーキング┃スコアアップ対策 5

ボディーランゲージを有効に使う

 IELTS スピーキングの採点基準は「流暢さ」、「語彙力」、「文法の正しさ」、「発音」の4点です。ですから、ボディーランゲージを使ったからといって、バンドスコアに差がでることはないと言われています。しかしボディーランゲージを使うことで、円滑なコミュニケーションを図ろうとする熱意や態度を伝えることができます。また、リラックスして会話ができ、言葉だけでは表しきれないことを伝える助けとなります。またボディーランゲージを身に付けることで緊張した時に出る悪い癖(ペン回しや貧乏ゆすりなど)を抑えることにもなるでしょう。
逆にボディーランゲージを使わないと意識して話してみてください。とても辛くないですか?
ボディーランゲージもコミュニケーションの重要な要素の一つですので、有効に活用してください。

特に重要なのは、アイコンタクトです。
アイコンタクトはコミュニケーションの基本ですので、あちこちに目線を向けず、試験官を見て話することを忘れないでください。

その他フェイシャルエクスプレッション(顔の表情)もポジティブな印象を与える重要な要素です。
まず、笑顔をみせるように心がけましょう。笑うことで緊張がほぐれます。
実は、パート1の段階で笑顔を見せる機会って意外とあるんです。自分のことを聞かれている質問が多いからです。
例えば、自分の趣味を聞かれた時に笑顔をみせることができますね。

ご存知のように、対面した試験官があなたのスピーキングの採点を出します。
この点数が最終的なスコアになることがほとんどです。他の採点者の介入はほぼありません。

試験官も人間です。
採点基準ではないにせよ、ポジティブな印象はポジティブなスコアにつながります。

IELTS スピーキング┃スコアアップ対策 6 

文法は気にせずとにかくしゃべる!!

IELTSのスピーキングでは、とにかく与えられた時間にたくさんしゃべることが高得点をとる秘訣だと言われています。
特にパート2ではこのことがとても大事です。文法の正しさももちろん採点基準ですが、流暢さを大事にする方がスコアが高くなります。というのも、スピーキングは元を正せば、口語でのコミュニケーション能力をはかるものだからです。
コミュニケーションの妨げになるものでなければ、多少の文法上の間違いは多めに見てくれます。

また、文法の正しさを気にし出すと、「しゃべれない」「すごくゆっくりになってしまう」という方が多いですね。
しかし、 「多少間違えてもいい!」と思ってください。文法的に正しく話さないといけない、という考えをきっぱり捨てること。
その方がプレッシャーがなくなり、リラックスして話せます。

一番大事なのは「Be yourself!!」
自分を「つくる」必要も演技をする必要もないです。第二言語を話す私たちなのだから、間違って当たり前! 
強気と自信がスコアアップにつながります。

日頃の練習では、トピック別に「この話題がきたら、このことを話そう」という考えを頭に入れておくこと。これは暗記ではないですよ。好きな歌は?と聞かれたら、例えば「ビートルズのこれ」と頭にあるように、この話題にはこれ!とすぐに出てくるようにしておくこと。文を暗記するのではないですから、気を付けてくださいね。

この対策が万全であれば、心配する必要なし。
聞かれる内容やトピックがそう多くあるわけではないですから。

IELTS スピーキング┃スコアアップ対策7

印象を上げる努力をする

IELTSスピーキングのパート1では特に、試験官に自分について良い印象を持ってもらうことは重要で、スコアアップにつながります。
服装は?視線は大丈夫?話すスピードは? 
第一印象はとても大事です。

きちんとした服装を心がけましょう。だらしないと良い印象は与えられません。
だからといって、スーツを着る必要性は全くありません。カジュアルでオッケーですが、ジャージなどはお勧めしません。
プロフェッショナルでインテリジェンスな雰囲気を出すものがいいでしょう。
ライティングやリーディングの試験もあるので、快適な服装であることも忘れないでください。

また、先の項目でもお伝えしましたが、しっかりと試験官を見ることが大事です。相手の目を見て話すことはマナーの基本です。
話すスピードはゆっくりはっきり話すことが大事。どんなに緊張していても、自信があるように聞こえます。
話すときの良い例が、カナダの首相のジャスティン・トルドー。彼は決して早口で話しません。
小さい声の人も気を付けてください。適度な音量が必要です。

その他、他の受験者とは違うユニークな答えは、試験官に自分を印象づけることができると言われています。
それもそのはず、何十人と質問をしていれば試験官も飽きてきますよね。よくありそうな答えだと印象が薄くなってしまいます。
誰もが答えそうな内容を予想して、それとは異なる内容にしましょう。これは日頃の練習で準備することができます。例えば、好きな食べ物は?と聞かれたら皆、何を言うと思いますか?日本食のどれかでしょうね。
では、逆にタイ料理やインド料理などを取り上げます。日本食にはないspicy でfresh な料理法のことについて言えますね。

“I love Thai food. I like the way they cook fresh ingredients and use a lot of species. Although I like most Japanese food, I enjoy exploring a lot of different cuisine….” 
などなど。

印象を良くする努力はしっかり押さえておきましょう。

IELTS スピーキング┃スコアアップ対策8

IELTS スピーキング パート1で使う単語と、パート2と3で使う表現、単語を使い分ける

これは、パート別攻略法にも関係してくるのですが、パート1では自分のことについて聞かれることが多いので、口語的な表現を使用して構いません。そのことで流暢さをアピールできます。特に phrasal verbs(句動詞)もしくはイディオムを活用することをお勧めします。句動詞は口語的表現の代表ですので(文語では使わない)、たくさん取り入れることで自然で流暢に話す印象を格段にアップさせることができます。

例)get along with A – A とうまくやっていく
  put up with – 耐える
  hit it off – 仲良くやっていく・うまが合う

友達のことを聞かれたりした時に、”we hit if off each  other and have been getting along since.” と活用してみてください。
逆に phrasal verb を使用しないと、堅苦しい文語的な表現になってしまって、話し言葉としては不自然に聞こえることがあります。
例えば、”I initiated the process of A.” の例をとると、”initiate” はとても強い動詞で、口語ではあまり使われない動詞ですので、不自然に聞こえます。
これを口語的な動詞の “start” に変えれば、口語的で自然になりますね。

気を付けることは、パート1から語彙力を披露しようとしないこと。自分の語彙を披露できるパートは、パート3と覚えておきましょう。
なぜかというと、パート2はスピーチ形式です。一般的にスピーチでは少し硬い表現が使われます。しかし、専門的な話題について聞かれたりしないので、それほどアカデミック用語を活用することができません。良い言葉を「時々」入れてあげるといいです。
アカデミック用語を使いやすい時と、日常的なトピックの時など、話題によっては使いづらい時があります。

例)”for a extended period of time”, “on the outskirt of downtown” のような表現をポツポツと入れることでスコアアップができます。 

パート3が最もアカデミック用語を駆使することができるパートです。というのも試験官とディスカッションしながら、パート2で言及したテーマについて掘り下げて話すパートだからです。質問が高度になりますから、細かい例や説明を付けて自分の意見をバックアップすることが求められます。つまり、ライティングと似た構成となります。ですからアカデミック用語が使いやすいと言えます。

例えば arts のテーマの場合に、”what kind of art do you enjoy?”
と聞かれた時、シンプルな質問かと思いきや、アートのジャンルを聞かれているので
テーマ別の用語を活用することができます。

“I like painting the most , but I enjoy every form of fine art (visual arts), such as sculpture and wood curving.” ペインティングの種類も言えるところです。
“I really enjoy landscape oil painting, because they are realistic and make me feel as if I were part of the scene.” など、ここでもライティングと同様トピック別単語が活用できます。

パート1では口語的砕けた表現を使い(phrasal verb の活用)、パート2はスピーチですのでケースバイケースでアカデミック用語を2,3個使用して、最後のパート3でトピック別アカデミックな語彙をなるべく取り入れるようにしましょう。

IELTS スピーキングの概要とスコアアップ対策のまとめ

IELTS スピーキングとは対面形式で行われ、4つの採点基準で評価されますが、文法のミステイク等に気を取られず、とにかくしゃべることがスコアアップのカギとなります。その他、スピーキングのにおける注意点を抑えて、速攻スコアアップに結び付けましょう。
その他、IELTSのスピーキングはとにかく練習が必要です。課題をこなし、万全の準備ができていれば恐れることはありません。
その姿勢が自信につながり、焦る気持ちを抑えて、自然に試験官と会話をすることができるようになります。

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