IELTSのリーディングに国語力は大事!?

国語力トレーニング

ステップ by ステップ

英語をコツコツ勉強してきている方でも、IELTSのリーディングは難しくて、時間が足りないという方がいらっしゃいます。

「何回読んでもサッパリ頭に内容が入ってきません!」
「何度も何度も同じ文章を読んでしまいます。」

すぐに頭に残らないという方や、時間をかけて知らない単語を調べながら訳して何とか分かる方は、文章が日本語で書かれていても内容が難しく分からないという方が多いように思われます。これは、日本語に訳した際の理解力と言えるかもしれません。

IELTSのリーディングは英語力も必要ですが、実は国語力も必要とします。

では、日本語での国語力がそもそも低い人はどうしたらいいのでしょうか?
正しい読解力 = つまり、客観的に文章が読める力を身に付ける事です。
読み解くコツを知ることによって、もっと楽に読めるようになります。

  • ディスコースマーカー(文と文をつなぐ接続詞を見極める)とは?
  • 言い換えている所(パラフレーズ)はないか?

などを気にしながら読み進める力を身につけましょう。どんな文章にも必ず読解のヒントが隠されています。
ここからは国語力を高え、正しい読解力を養うための対策についてお話しましょう。

対策ステップ1:想像力を養う

想像力を養うことで、分からない単語等があっても「あっ、これはたぶん文脈からこういう意味だ」というのが分かってきます。この想像力はかなり大事です。日本語でも大事ですし、それは英語での読解でも読み解く上で大事なキーとなります。特に推理小説などを読むことで養うことが出来ます。英語から日本語に翻訳されたミステリー系が一番役に立つでしょう。
例えばシドニーシェルダン(Sidney Sheldon)のシリーズなどは思わせぶりな言葉を使い、私たちの想像を掻き立てて、その想像を見事に裏切る手法に長けている本なので、想像力を多いに養えます。

対策ステップ2:日本の文学作品の本を読む

日本の誇る古典文学を読むのはつらいかと思うので、近代文学や、純文学と言われるジャンル、例えば、芥川賞受賞作品を選ぶといいでしょう。代表的な純文学は、村上春樹の本などです。抽象的な内容なものも多いので、想像力を養い、ストーリーを理解しながら読むことの訓練にもなるでしょう。

対策ステップ3:環境問題や、自然保護などの分野の論文を読む

ちょっとアカデミックな記事になると咄嗟に頭に入ってこない方も多くいらっしゃいます。また、苦手な分野になると全く頭に入らないという方も多いです。まずは日本語でもしっかりとゆっくりでもいいので理解して読むことに慣れましょう。何回も読み返すことが少なくなるでしょう。日本の国語力を養いながら、同時に英語の読解力を養うことはできます。オンラインのニュース記事等を探すこともできますが、学術記事は J-Stage などでも閲覧可能です。

対策ステップ4

ある程度国語力がついたかなと思ったら、英語の簡単な短いニュースなどを読んでみましょう。JapanToday などは記事が短く、まずはEntertainmentやtechnologyなどの興味がある分野から読みそのうちPoliticsやHealthなどの分野が読めるようになるといいでしょう。

対策ステップ5

ある程度読めるようであれば、アカデミックな文体で書かれている英語の長文にチャンレンジしていきます。(IELTSのリーディングより少し分かりやすい文章のレベル)これからは設問が付いているもので自分が内容を理解しているか確認しましょう。長文のテキストブックを買うことをお勧めします。設問と本文の行き来の回数が少なくなっているか確かめます。
英語長文読解問題集レベル5やハイパートレーニングレベル3ぐらいから始めてみましょう。そしてハイパーのレベル4ぐらいまで読めるようになれば、IELTSのアカデミック教材にチャレンジできるレベルに成長したと言えるでしょう。
このようにリーディング読解力を養うにはまずは自分のレベルを把握して、段階を踏んで養う必要があります。

その他普段からできること

プラスα1)  語彙力の蓄積

圧倒的な単語不足により理解ができない英文は
IELTSのリーディングを難しく感じる一番の原因は、単語力の不足であることが多いです。
単語力がなさすぎてそもそも問題の内容すら理解できない人は、これが主な原因です。
その時に派生語、同義語は必ずセットで覚えましょう。
IELTSリーディングは言い換え表現が問われる問題がほとんど。「問題文と本文での言い換え表現を知らなかった(または気づけなかった)ので、該当箇所を特定できなかった。」という方がいらっしゃいますので、同義語に強くなることで解消できます。

同義語の例)

Metal tools
Devices made of metals などの表現です。

プラスα2)  文法の理解(構文の理解)

文を読む際、主語がどこからどこまでなのか、そしてどれが動詞なのかが理解できているかということは大事です。これが文型の理解であり、文が読む上では大切な作業となります。

長文の例】IELTSリーディングの抜粋

Among the benefits are saving on energy costs, mitigating the risk of floods, making habitats for wildlife, tackling air pollution and even growing food. 

こちらは倒置が起こっていて、Saving on energy costs, mitigating the risk of floods, making habitats for wildlife, tackling air pollution and even growing food are among the benefits. と同じことです。

実際の主語はAmong the benefitsではなく、倒置をもとに戻して、foodまでと長い主語です。動詞はare で、補語がamong  the benefitsになる、SVCの文型です。

訳は
「 エネルギーのコストの削減、洪水のリスクの緩和、野生動物の生息地の確保、空気汚染そして作物の栽培などがベネフィットの一例として含まれます」

まとめ

リーディングは自分のレベルにあった対策がとても大事です。まず、国語力を養った方がよい思われる場合はプライドを捨て、日本語の文章がしっかり読めるかということから始めないといけません。

リーディングは英語であれ、日本語であれ、情報の蓄積となります。段落1では何が言いたいのか、その次の段落はどのように繋がっているのか?なぜこの例が挙げられているのか?など話の主題が分からないと作者の言いたいことが見えなくなり、話の展開も読めなくなります。まずそれが日本語でできているかを確認して、できていれば、なぜ英語だとできないのか?語彙力?文法理解の欠如?(文型の理解はできている?)長い文章の解読ができない?などの問題が分かってきます。

そこを明確にして問題に対処していくことで英語の長文理解ができるようになり、”なんとなーく”のリーディングから脱して、はっきりと作者の言いたいことをつかみとることができるようになります。

大事なことは段階を追ってステップバイステップの読解演習が大事です。

Metropolitan Academy of English

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