IELTS リーディング ┃ リーディング力を底上げする勉強法

効率的な勉強法でIELTS リーディングのスコアアップを目指す!

まず、IELTSのリーディング【アカデミック】では長文(パッセージ)が3つあり、合計40問を60分内に解いていきます。

長文1:12~13問
長文2:12~13問
長文3:13~14問

リーディングは時間との闘いです。アカデミックリーディングでは本文を読むことなしで高得点(6.5 以上)を取ることは難しいと言えます。そのため、「いかに早く内容を理解し、設問の答えを導くことができるか」が大事な要素です。

アカデミックリーディングの概要や問題形式についてはこちらを参照ください。

IELTSのリーディングの指導をしていると、生徒様からの「読むのが遅い」「ゆっくり読めば分かるのに」「単語が分かれば読めるのだけど」といった声をよく耳にします。

リーディングでの代表的な問題点

  • 時間内に終わらない
  • なんとな~くで設問を解いている
  • 問題文の意味自体をはき違えている
  • 単語の意味が分からない

では、どうすればIELTS に必要なリーディング力、つまり読解力、速読力を身につけることができるのでしょうか。

リーディング力の底上げには、マジックなはく、考えながら読む英文の量を増やすことしかありません。
速読ができるようになるには、理解力を向上させること。理解力を向上させるには、一文を黙読すると同時に意味が取れることです。つまり、英文をプロセスする時間を短縮するにはたくさんの英文に触れて、文の構造を即座に理解することができること。
リーディングの能力を一気に短期間で上げることは難しいことですが、一日一記事を読むことは誰でもできます。その積み重ねが大きな成果につながります。

IELTSのリーディング課題だけではなく、他の教材のリーディングの問題を解いても構いません。自分で読む機会を増やすことは難しいことではありませんよね。
ただし、読む際には、以下を意識して読んでみましょう。

  1. 文法構造を理解しながら精読する
  2. 必要であれば文法をおさらいする
  3. どうして間違ったか整理する
  4. 多読を繰り返す (語彙力強化)
  5. 作者の意図を理解する
  6. 速読を意識する
  7. 小説を読んで想像力を養う

1.精読を行い、読めない文の有無を確かめる

読めない文があるということは、文法上どこか理解できていない部分があるはずです。

私が翻訳に携わっていた頃、よく言われました。

「文法的に解析すれば、読めない文はない」

ーその通り!!
文法面から解析して【構造分析をする】、読めない文をなくすことを心がけましょう。

「スラッシュリーディング(区切り読み)」を聞いたことがありますか。
英文を頭から理解できるよう、意味のかたまりごとにスラッシュ( / )で区切って読んでいく方法です。
関係代名詞のところは後ろから戻って、などとやっていると時間の浪費になります。前から後ろにつなげるように意味を取っていくには、スラッシュリーディングが効果的です。

例文】However, smallholder farmers in developing countries must in addition deal with adverse environments, both natural, in terms of soil quality, rainfall, etc., and human, in terms of infrastructure, financial systems, markets, knowledge and technology.


スラッシュリーディング

However/, smallholder farmers in developing countries/ must/ in addition/ deal with /adverse environments,/ both natural,/ in terms of soil quality, /rainfall, etc.,/ and human,/ in terms of infrastructure,/ financial systems,/ markets,/ knowledge/ and technology./

 訳】
しかしながら/発展途上国の小自作農は/しなければならない/加えて/対処する/ 劣悪な環境を/自然の要素/土壌の質に関しての/降水量など/そして人的要素/インフラ基盤において/財政システム/市場/知識/そして技術。

意味は取ってみましょう!
主語、動詞、目的語の順番で訳すと、しなしながら、発展途上国の小自作農は加えて険悪な環境に対処しなければならない。(その険悪な環境とは)土壌の質、降水量のような自然要素とインフラ基盤、財政システム、市場、知識そして技術における人的要素だ。

!文法のポイント!

この文は「S+V+O」の文型です。

主語=smallholder farmers in developed countries
動詞=deal with
目的語=adverse environment 

この文章では、目的語がとても長いため文構造が見分けずらいかもしれません。大事でない要素は、副詞や形容詞です。これらの文の構造上大事でない要素を抜かして考えると分かりやすくなります。
※副詞や形容詞がなくても文は訳せます

また、ここでは 「both A and B」 の構文が使われています。つまり「A:~などの自然の要素」と「B:~などの人的要素」と訳します。構文を理解することは内容を理解する上では非常に重要です。

完全理解に役立つ構文のブログページはこちら

2.上記を踏まえて、文法をおさらいする

読解力を高めるためには、文法的な解釈はどうしても必要になります。英語の構造理解ができないと、読み間違えが重なり、意味をはき違える結果となります。一番大事な文法構造とは、どこまでが主語なのか?特にIELTSの長文では主語が長い文章が多々見受けられるため、「どこまでが主語で、どこが動詞か?」を把握しましょう。関係代名詞や分詞などが入っている複雑な文章構造だと、どれが文章の動詞か?が見極めずらいことがありますので注意しましょう。また、リーディングでは、修飾語(副詞や形容詞)はあまり重要ではありませんのでそちらに気を取られるより、主語と動詞、目的語を理解しましょう。

「S+Vを見極める!」 

3.どうして間違ったかを整理する

リーディングの課題を解いた後には、必ず「なぜ間違えたのか」を明確にしましょう。内容を間違って認識していたのか?ただのケアレスミスなのかを区別することができます。ケアレスミスであれば、それをいかになくしていくかが短期スコアアップのカギとなります。
また内容を読み間違えていたケースでは、「なぜ、読み間違えたのか?」をしっかりと把握して、同じ間違えはしないようにしましょう。例えば、指示代名詞が指しているか?同義語、類義語が見分けられていたか?等をチェックしましょう。

4.ひたすら読む練習(多読)を行い、文章から語彙力を身に付ける

読むことに慣れると、自然と読むスピードが上がります。基本は精読、多読を繰り返すことにあります。

読むスピードを速める方法の1つとして、早く先を知りたくなるような(読み進めたくなるような)小説を読むことをおすすめします。
例えば、展開がワクワクするミステリー小説や、NYのベストセラー小説などはあまり難しい単語を使用しておらず、読解練習にも最適だと言えます。リーディングが楽しくなり、苦になりません。

また、単語の意味をひとつひとつ調べながら読み進めるのも勉強になりますが、文章の大まかな意味が想像できる場合は特に辞書を引いて確認する必要はありません。

本文中に何度も繰り返される英単語がわからない場合は、辞書で調べてその意味を把握しましょう。
何度も目にすることで、脳に記憶として定着するため、書いて覚える必要はありません。

また小説を読むことで、読解における大きなポイントである想像力と推測力が自然と身に付きます。
この想像と推測により、読むことが楽しくなるのです。

さらに、こういった英語の文章をたくさん読むことで、集中力が付くという利点もあります。
インプットの強化は、最終的にアウトプットの強化にもつながります。

読解力、速読力、語彙力をつけるにはマジックはなく、ただひたすら読む練習をすること!!(多読)これしかありません。

読んでみて難しすぎる場合は、自分の能力には合わないリーディング教材です。
辛くなるだけなので、絶対にやめましょう。簡単なものから始めてレベルアップをめざしましょう。
子供向けの本でも好きな雑誌でも構いません。

5.作者の意図をつかむ

まずタイトルはとても大事です。タイトルを把握した上で、「このパッセージでは何がいいたいのか」「作者が言いたいことは何か?」ということを常に忘れないように読み進めましょう。最終的にはどんな記事でも論文でも、何かを読者に伝えるものです。作者の意図が分かれば「段落の組み立て」、「発展」、「何のための例を出してきたのか」、等も把握できるようになります。

6.リーディングの速度を上げていくことに努める

精読、多読を繰り返すことも大事ですが、速読テクニックを磨くことも大事です。速読をする上での注意点として

A. 音読・黙読(頭の中で音にして読むこと)はしない
B. 文字を指でなぞりながら読むことはしない
C. 文字を追う際に顔や首も一緒に動かさない
D. 同じ場所に戻って繰りかえし読みはしない
E. スラッシュリーディングを実行する

ということに気を付けて、時間を気にしながら読む練習をして、時間のプレッシャーがあっても、焦ることなくしっかりと内容が取れるように練習していきましょう!

7.小説を読もう

英語の小説を読んでみましょう。あまりレベルが高くない本がおすすめです。例えば NEW YORK BEST SELLER の本は比較的読みやすくなっています。自分の好きなジャンルを選びましょう。小説を読むことが読解力につながる一番の理由はこれから起こることを想像しながら読むことができるからです。「楽しく、想像力を高めて読む」ことが理解力を格段に向上させます。

おすすめの小説

・The Da Vinci Code 
・The Lost Symbol
・Angels & Demons by Don Brown
・The passenger by Lisa Lutz
・The Hunger games Trilogy  
・The girl on the train by Paula
・Hawkins  等

IELTSリーディングで5.5 ➡7.5 達成のポイント

ポイントは「精読」「多読」

IELTSのリーディングでは必ず本文を先に読むことが求められます
なぜならば、問題が順番通りにでているわけでないからです。まず、先に大体の内容を理解し、「どこに何が書かれているのか」という段落の発展に注意して読むようにしましょう。そして問題文で問われている内容が書いてあるところを素早く本文から探して、その部分を精読し、解答に導きます。問題文を先に読んでも、問題文を覚えきれる人はいません。その時間が逆にもったいない。
設問形式やパターンになれることも大事ですが、読解力を向上させることがスコアを上げることに直結します。
読解力を向上させるためには下記のポイントに留意して、まずはコツコツと読む練習を進めていきましょう。

ケンブリッジ公式問題集等のIELTS問題集を時間通り60分で解き、今の自分の実力をしっかりと見極めましょう。

 リスニングとリーディングのスコア換算表【アカデミック】

IELTS ジェネラル リーディング

Band Score98.587.576.565.554.543.532.5
Score / 40403937-383634-3532-3330-3127-2923-2619-2215-1812-149-116-8

IELTS アカデミック リーディング

Band Score98.587.576.565.554.543.532.5
Score / 4039-4037-3835-3633-3430-3227-2923-2619-2215-1813-1410-128-96-74-5

今の自分の実力を把握したら、目標スコアへの勉強プランを立てましょう。

  1. 一週間で自分が勉強に割ける時間は何時間ですか?
  2. IELTSのリーディング教材だけでなく、息抜きになる英語の本を読む時間も取り入れましょう。
  3. 語彙力の強化のための単語帳をつくりましょう。

目標に向けて、英語の勉強を習慣化させることが一番効率的です。特にリーディングは全てのセクションでの要になるところ!リーディングの勉強は欠かさず行いましょう。一度やった教材でもしっかりと精読して分からない単語を調べて訳せるようにすることが大事です。

文法教材をおさらいして、英文を文法的に解釈しましょう。

文法を理解することで読めない文章がなくなります。また、英語がどんどんクリアになっていきます。全ての基礎ですので、しっかりとおさらいしましょう。訳せない文章があるたびに文法構造を理解していきましょ

 当校がおすすめする文法書

初級者用

中・上級者用

上級者用

進学のためにIELTSアカデミックを勉強している方で、アカデミックリーディングがとても難しいと感じたら、ジェネラルのモジュールの教材から始めましょう。

リーディングは自分のレベルに合った教材を選ぶことが大事。
チンプンカンプンで読み進めても何の勉強にもなりません。また、リーディングが嫌いになる要因となるので、必ず自分のレベルより少し上の教材を選びましょう。

英語初級者は下記の英語長文速読トレーニングから始めるものいいと思います。

速読トレーニングのレベル2が終わったらこちらがお勧めです。

まとめ

IELTSリーディング力を上げる方法として文法のおさらいは欠かさないように。読むことを習慣づけるなど、「ひたすら読む!」、これに尽きます。読むことに慣れると自然と早く読めるようになり、語彙量も増えます。時間を気にして読む練習もしましょう。
ただIELTS対策のためにリーディング問題を解くだけではなく、小説を読むことで想像力を身に付けたり、作者が最も言いたいことを推測をしたりする能力も養えます。

当校のリーディングクラスでは、生徒様には宿題として、リーディング課題を時間内に解いていただき、その後、必ず分からない単語等を調べて精読していただきます。2度やることで試験対策スキルと読解力を同時に身につけます。

IELTSリーディング対策なら

Metropolitan Academy of English

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