
目次 | |
1. | IELTS4.5 のレベルと対策 |
2. | IELTS4.5を目指すための対策 |
3. | IELTSリーディング4.5の概要と勉強法 |
4. | IELTSリスニング4.5の概要と勉強法 |
5. | IELTSライティング4.5の概要と勉強法 |
6. | IELTSスピーキング4.5の概要と勉強法 |
7. | まとめ |
IELTS4.5 のレベルと対策
IELTS4.5は、海外の大学の foundation program に入るために必要なスコアです。
大体はすべてのセクションで4.5以上であることが求められます。IELTS4.5は「基礎的な英語力が身についている」と判断されるスコアです。IELTS4.5のレベルは、各資格・検定試験の点数を比較した下記の換算表を見ると難易度がわかるでしょう。
IELTS | TOEIC | 英検 | TOEFLibt |
4.0 | 450~490点 | 準2級 | ~31 |
4.5 | 500~550点 | 準2級以上 | 32~34 |
5.0 | 550~600点 | 2級 | 35~45 |
5.5 | 600~740点 | 2級以上~ | 46~59 |
6.0 | 741~819点 | 準1級 |
60~78 |
6.5 | 820~870点 | 1級 | 79~94 |
7.0 | 871~970点 | 1級以上 | 95~101 |
7.5 | 971~990点 | 1級以上 | 102~110 |
8.0 | 990点 | 1級以上 | 111~120 |
この表から、IELTS4.5はTOEIC 500点~550点のスコアがあれば獲得できる計算になります。TOEIC 550点は決して高いスコアではありませんが、平均点よりは高いです。ちなみにTOEICの平均スコアは470点です。
英検でいうと2級程度のレベルといえます。もちろんTOEICにはライティングとスピーキングが含まれていないため、IELTSの点数が少し低くなる可能性も十分あります。しかしこの2つのセクションで、4.5を取ることが難しいというわけではありません。
テスト対策をすればすぐにとれる点数です。
IELTS4.5のリスニングとリーディングでは解答の正答数によってスコアが換算されます。(下記を参照)
全40問中、13-14問合っていれば4.5が取れます。つまり、約3分の1正解すれば達成できます。
ライティングとスピーキングは下記のバンドディスクリプターをご覧ください。
4.5のスコアとは、ずばり中学生レベルの英語力があればとれる点数です。初受験でも十分に狙えるスコアでもあります。
IELTS4.5を目指すための対策
まず、中学高校レベルの英語の復習が必要です。特に、英語の勉強から遠ざかっている方は文法のやり直しから始めましょう。
また、中高レベルの英単語は理解している必要があります。復習やおさらいをして英語の勉強に慣れてきたら、試験教材の問題を解いてみましょう。試験形式に慣れてきたら、IELTS試験に役立つ独特なスキルを身に着ける必要があります。
では、次にIELTS4.5の目標を達成するための具体的な対策をセクションごとに紹介していきます。
IELTSリーディングの概要と4.5のレベル
まず、IELTSアカデミックリーディングでは3つの長文を60分以内で解く必要があります。
そうなると1パッセージあたりに費やせる時間は20分となります。そして全40問ですので、1パッセージあたり約13問の問題数です。
全部で13問あっていれば4.5は取れるので、早い話パッセージ1が全問正解であれば4.5が取れる計算となります。
その上、パッセージ2と3に比べて一番易しいと言われています。ここでできるだけ多くの点数を取る必要性があり、時間を20分以上費やしてもいいので正答率を上げることが、4.5を取る秘訣となります。
リーディングの設問タイプ
IELTSのリーディングでは大きく分けて、以下のタイプの問題が出ます。
- 穴埋め問題
- True・False・Not Given / Yes・No・Not Given問題
- 選択問題
- タイトル付け問題
- マッチング問題(文章と段落をマッチさせる)
パッセージ 1は「穴埋め問題」と「TRUE/FALSE/NOT GIVEN」の問題形式で構成されていることが多く、難易度も低め。
とくに、穴埋め問題は前後関係から推測することができるので本文をしっかり読まなくてもキーワードを押さえておけば大丈夫です。
大切なのは、簡単な問題で失点しないこと。そのため、比較的正答率を上げることのできる設問には時間をかけて取り組みましょう。「TRUE/FALSE/NOT GIVEN」の問題では、FALSEとNOT GIVEN で迷う方がいらっしゃいます。そちらを明確にして取り組みましょう。
IELTSリーディングで4.5を取るための対策と勉強法
リーディングで4.5を取得することはそんな難しいことではないですが、読解力を高める努力は必要です。
IELTSの問題集のみならず、ニュースの記事などを毎日読むことを心がけましょう。
また、試験の設問形式に慣れるため、問題集は必需品です。解説付きの公式問題集などを購入するとよいでしょう。
まずは問題集の1パッセージを20分で解いてみてください。それから答え合わせをしましょう。その後、再度本文を読み(精読)知らない単語等は調べて(覚えるようにする)大体の内容は把握しましょう。
間違っている問題はなぜ間違っていたのかを明確にしておくことも、同じ間違えを起こさない上でとても大切な復習方法です。
つまり、試験通りパッセージを20分で終わらせ、その後精読をし大体の内容を把握、単語を覚えて解答の間違えを突き止める、この繰り返しに徹しましょう。
リーディングの学習のポイント
- 毎日一記事、ニュース記事などを読む
- 模擬問題から語彙を覚える
- 精読を繰り返す
- 再度同じ模擬問題をやって改善されているか確認する
IELTSリスニングの概要と4.5のレベル
IELTSのリスニングで4.5を取るためには、リーディングと同様、全40問中、13〜15問の正答数が必要となります。
IELTSのリスニングは、メモを取ったりせず、聞きながら解答する流れです。リスニングの問題形式はパート1とパート4はほぼ穴埋め問題。パート2と3は選択問題、もしくは地図問題、マッチング問題、質疑応答問題となります。
IELTSのリスニングで4.5を取るための対策と勉強法
パート1で大体10問出題されますが、一番易しい穴埋め問題となるため、ここでなるべく多くの正答率を稼ぎましょう。
内容は2人の対話で日常英会話のレベルとなります。
パート2とパート3は内容の理解が求められるため、リスニング力の他にも早読みテクニック、ひっかけ問題への対応が要求されます。
パート4はパート1と同じ穴埋め問題がほとんどですが、講義の内容であったり、アカデミック用語が使用されたりと難易度が高いため、ボキャブラリーなどに不安を持っている方にとっては点数が取りづらいパートになります。戦略としてはパート1で失点を重ねないようにしましょう。難易度の高いパート 3とパート 4の計20問で3~5問取れるとよいでしょう。
では、パート1の日常的な会話を聞き取り、正確に答えていくためのリスニング対策とは?
日常的な会話ですので単語力に問題ないかと思いますが、単語は試験日の直前まで覚えることが出来るので日々習慣的に覚えていきましょう。その他、スペルも問われるのでスペルミスなどのケアレスミスにも気を付けましょう。
IELTSの穴埋めはスペルを記載する必要があるので、スペルミス、固有名詞は大文字、ONE WORD OR/AND NUMBER (一語もしくは数字をいれてもよい)、高度な言い換えはありませんが下記の例のように語順を変えて内容の把握を聞かれることも多々あります。
例】
(音声) Does it have a garden?
Yes, you get to it from the living room through French doors.
問題(穴埋め)→ walk through doors from living room into a .
このように、文の構造を変えて出題されますので、語順とかにも気を付けましょう。
答えは、garden となりますね。
その他、正確な発音は必ず確認してください。せっかく知っている単語でも自分が知っている発音とかみ合わなければ知らない単語と同じです。
問題を解いた後は、音声のスクリプトを必ず確かめて目でなぞりながら聞いていきます。その後、スクリプトが無くてもしっかりと聞き取れるようにすることが大事です。つまり、リスニングの向上には復習が肝心。
その他リスニング力を上げるために自分のレベルに合ったシャドーイング、ディクテーションの本を購入し、リスニング力を鍛える訓練を行いましょう。一日で英語耳を作ることはできませんが、日々の努力は大きな成果をもたらします。
Collins English for IELTS 【初級者用】の教材は5.0から5.5を目指す方に最適なのでおすすめです。
スピーキング学習のポイント
- 語彙を増やす
- 正しい発音を覚える
- 復習に時間を費やす
- シャドーイングやディクテーションの練習を取り入れる
IELTSライティングの概要と4.5のレベル
ライティングはIELTSの中でも一番難易度が高く、点数がとりにくいセクションと言われています。
しかし、4.5のスコアが難しいというわけではありません。ある程度文法の基礎が出来ていることが前提となりますが、それを踏まえた上で構成等を学べは簡単に取れる点数ではあります。中学レベルの文法を理解し、文を組み立て、タスク1は150文字、タスク2は250文字前後で書くことができれば4.5が取れます。採点基準は下記の4つです。
①タスク完成度
②首尾一貫性
③語彙(単語)
④文法(文法の幅広さと正確さ)
では、ライティング4.5の基準はどうでしょうか。4.0の採点基準と5.0の採点基準の中間に値します。


IELTSライティングで4.5を取るための対策と勉強法
まずは、文法のおさらいをし、文を正しく書けることが大事です。採点基準にも書いてある通り、文法の間違いはある程度あっても問題はありません。しかし、コミュニケーションに支障をきたす程(意味が通じない)の文法の間違いはできません。
また、正しく使えなくてもいいですが、when, while, unless, if などの複文を使用しようと試みることも大事です。
そのため、英作演習などを行い、正しい文章を書く練習をしましょう。
その後、IELTSのタスク1とタスク2で求められる構成を覚えましょう。どちらも4段落構成、段落の間は一行あけてください。
Task1 は図表の説明、プロセスマップ、地図問題と大きく3つの種類に分けられ、20分で150文字書くことが求められますが、表現の仕方を覚えてしまえば使い回しができます。
IELTSタスク1の構成
① 「イントロ」 【問題文の言い換え】
例】The table illustrates the percentage of school children attending four different types of secondary school from 2000 to 2009.
簡単に単語単位で書き換えをしてみましょう。
例】
Show= illustrate/
Graph = diagram/table/chart
Percentage=proportion
② 「全体の特徴」 【ぱっと見すぐわかる特徴】
例】Overall, it can be seen that donated food accounted for the majority of the income.
It is clear (evident) that もしくは、Overall, As a wholeで始めましょう。
③ 「詳細な特徴1」 【数値を入れた細かい特徴】
ここから詳細に移動することを示唆するリンキングワード、”Looking into the detail”を使用しましょう。
④ 「詳細な特徴2」 【数値を入れた細かい特徴】
IELTSタスク2の構成
① 「イントロ」【問題文の言い換え+自分の意見】
(自分の意見が求められるエッセイでない場合は、パラグラフで何について言及するかを述べる)
② 「ボディー1」【課題に答える理由1】
③ 「ボディー2」【課題に答える理由2】
④ 「結論」 【問題文の言い換え+ボディー1と2のまとめ】
タスク1よりもタスク2の方が点数の配分が高いので、タスク2に比重を置いて書く練習をしましょう。
言い換え表現をある程度抑えておいて、引き出しを作ることも大事です。理由が思い浮かばない場合は、金銭的、時間的、経験的な観点からトピックのアドバンテージとディスアドバンテージを考えてみましょう。
IELTSライティングのネタ作りを参照。
250文字を書く必要がありますが、多少文字数が少なくても4.5は取れます。しかし、結論は絶対に書きましょう。
ライティング独学対策としては、まず書いて、サンプル等を見て自分のエッセイが聞かれていることにしっかりと答えているかどうかを比べてみましょう。課題に対してしっかりと答えているかが大事なポイントとなります。
また、サンプルを見て吸収できる表現などを見つけたら、覚えるようにしましょう。時間内に終わらなくても、書いていくうちに要領を得て、次第に早く書けるようになります。
添削サービスなどを利用するのもよいでしょう。
ライティング学習のポイント
- 文法をおさらいする
- 各タスクの構成を理解する
- 実際に書く
- サンプルをみて内容に誤りがないか確かめる・そこから単語等を学ぶ
IELTSスピーキングの概要と4.5のレベル
スピーキングは比較的採点基準が甘いとされているセクションですので、点数は取りやすいかと思います。
4.5はライティングと同様、それほど難しくはありません。まずは採点基準を把握してみましょう。
スピーキングの4つの採点基準
• 流暢さと繋ぎ(文と文をうまく繋げているか)
• 単語(トピックに回答するための十分なボキャブラリーがあるかどうか)
• 文法(使っている文法の幅広さと正確さ)
• 発音
この中で重要なのは流暢さということになります。
4.5に求められる採点基準を見てみましょう。4.0の採点基準と5.0の採点基準の中間に値します。


スピーキングもライティング同様、4つの採点基準の合計値を4で割った平均が4.5(切り捨て)の場合のみ、スコアは4.5になります。
IELTSスピーキング4.5を取るための対策と勉強法
上記の採点基準からも分かるように4.5を取るためには、自分の知っている事柄についてはしっかりとアウトプットできる事が大事です。そして、中学レベルの単語と文法が使えるようにすることが前提です。
そして、とにかく喋ることが大事。
答えに回答するだけでなくなるべく、+アルファの情報を自発的に述べるように練習してみましょう。
途中止まってしまっても大丈夫です。しかし、沈黙が長いのはいけませんので、フィラー(well, let me think, it is difficult to say)と呼ばれるつなぎ言葉を学んで、沈黙をなくしていきましょう。
• 止まらずに話し続けること (フィラーを活用)
• 答え+アルファ―の情報を伝えること
• 単文はしっかりとミスなく
• 発音はなるべく正確に
このようにスピーキングができれば4.5の目標を達成することが出来ます。
しかし、何を答えていいのか分からず、ネタがないと答えられないので、頻出トピックを網羅して
ネタ作りはしておきましょう。
また、瞬間英作文などを利用して流暢にしゃべる練習をしましょう。
自分のスピーチを録音してみましょう。
→ 録音することで自分の英語が聞きやすいか、スピードはオッケーか、沈黙はないかなどのフィードバックが出来ますので、スピーキングを独学でする場合は必ず録音してみましょう。
その他、アウトプットをすることが大事ですので、安く気軽にできるオンライン英会話などを活用し、一日15分でもいいので続けましょう。
そして、毎日、日記のように今日の出来事をアウトプットする時間を必ず作りましょう。
スピーキング学習のポイント
- とにかくしゃべる練習をする
- 自分のスピーキングを録音する
- 日常生活で英語を話す時間を作る
- 頻出課題を網羅する
まとめ
一般的に見て、IELTS 4.5は決して高いスコアではありませんが、試験対策は必要ですのでまず文法をおさらいして、演習問題を解きテストに臨みましょう。スコアが足りなければ、学校に通うことを検討してもいいでしょう。
• ライティングは文法やスペルミステイクをなるべくなくしてしっかりとした段落構成で書く練習をしましょう • リーディングで4.5が必要な時の正答数・・・13〜14問/40問ですので、パッセージ1で正答率を高めましょう • リスニングで4.5が必要な時の正答数・・・13〜15問/40問ですので難易度が低いセクション1で点数を落とさないようにしましょう • スピーキングでは、文法はあまり気にせずとにかくしゃべる練習をしましょう。
|
各目標スコアに合った効果的な対策を実現
