仮定法現在ーthat節の動詞が原形を取る場合

仮定法現在

仮定法現在ーthat節の中の動詞が原形を取る場合

 

that節の中の動詞が、時制の一致もなく、原形で書いてあり、疑問に思ったことはありませんか?

実は、ある特定の動詞や構文のthat節には、中の動詞が原形になるものがあり「仮定法現在」と呼ばれます。

 

直説法と仮定法

英語の動詞は、ある事柄を事実として述べる直説法と、事柄を心の中で想定して述べる場合の仮定法に分けることができます。

仮定法は主に「もし~なら」「~だったらなぁ」といった、仮定の条件や願望を表す時や、あくまでも話し手の想定や仮定の内容を表す時に使います。

直説法は、事実や可能性が五分五分の内容の時に、それぞれの時制に従って動詞の形も変化します。

仮定法を考える際は、単なる条件を表す時(直説法)と区別して考える必要があります。

 

 

仮定法現在が使われる2パターン


提案・要求・希望・勧告(おすすめ)などを表す動詞に続く時、that節の中の動詞は原形になります。

advise, ask, demand, desire, insist, move, propose, recommend, request, require, suggestなど

 

イギリス英語ではthat節にshouldが使われる方が多いです。

 

例文を見てみましょう。

 

 

 I propose that you (should) go there.

私はあなたがそこに行くことを提案します。


仮定法現在のthat節にnotが含まれる場合は、notの位置に注意しましょう。

 

 I suggest that we (should) not jump to conclusions. 

結論に飛びつかないようにしてはどうでしょうか。

  • I propose that we take a vote on that next week.
    その件は来週票決することを提案します。
  • The doctor advised that she remain in bed for a few more days.
    医者は彼女にあと4,5日は寝てなさいと言いました。
  • The man asked that his name be hidden.
    その男は名前を伏せておいてもらいたいと言った。
  • The WHO recommends that potential allergens be shown on labels.
    WHOは潜在的なアレルゲンがラベルに示されるよう推奨している。
  • In Japan, the law requires that certain ingredients be listed on labels.
    日本では、法律で特定の原材料がラベルに記載されるよう求められている。

 

 

It is necessary that …などの構文でも、that節の中の動詞は原形になります。

necessaryの位置には、必要・重要・妥当を表す形容詞が入ります。

advisable, compulsory, crucial, desirable, essential, fair, imperative, important, necessary, proper, vitalなど

 

こちらもイギリス英語ではthat節にshouldが使われる方が多く、that節の中にnotが含まれる場合はnotの位置に注意が必要です。

 

例文を見てみましょう。

 

It is necessary that we (should) be prepared for the worst.

=It is necessary for us to be prepared for the worst.

最悪の場合に備えておく必要がある。

 

It is important that exceptions (should) not be made. (notの位置に注意)

例外を作らないことが大切だ。


 

これまで説明した構文のthat節に仮定法が使われる理由は、提案・要求といった動詞のthat節の中身が、話し手の心の中で想定された事柄を表す(仮定している)ためです。

そのため、こういった場合のthat節に直説法の動詞は基本的に使われないと考えて構いませんが、絶対に使われないわけではないようです。

イギリスでは、口語的な表現として、以下のように時制の一致が見られるケースもあります。

  • We propose that Mr. Yamada goes.
    私たちは山田さんが行くことを提案する。 

  • I suggested that he took legal advice.
    私は彼が法的助言を受けるよう提案した。

 

ただし「主張する」という意味のinsistについて、事実を主張する場合は話し手の想定ではなくなるので、仮定法を使いません。

以下の文の違いを考えてみましょう。

  • Ms. Tanaka insisted that her daughter always come home early.
    田中さんは娘さんにいつも早く帰ってきなさいと言い渡していた。

  • Ms. Tanaka insisted that her daughter always came home early.
    田中さんは、娘さんはいつも早く帰って遅くなることはないと繰り返し言い張った。

 

It is necessary that …などの構文で直説法を使うケースはイギリスでも少ないようですが、仮定法現在と直説法を並列して扱うとする場合もあるようです。

  • It is vital that we should be / are / be present.
    私たちが出席することが重要だ。

 

 

 

まとめ・・・仮定法現在が使われるパターン

  1. 提案・要求・希望・勧告(おすすめ)などを表す動詞のthat節
  2. It is necessary that …など必要・重要・妥当を表す形容詞が使われる構文のthat節

直説法と仮定法を区別することが仮定法現在の理解につながります。