
IELTSアカデミック・モジュール VS ジェネラル・トレーニング・モジュール
IELTSにはアカデミックとジェネラルの2つの種類があり、どちらの試験を受けるかは目的によって異なります。例えば、留学に必要なIELTSはアカデミック、海外移住・永住権申請にはジェネラルが必要です。試験内容のいずれもリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングで構成されています。そのうち、リスニングとスピーキングは共通の問題になりますが、リーディングとライティング
はそれぞれのモジュールで出題内容が異なります。
※IELTS for UKVI(英国ビザ申請用IELTS)とは英国ビザ申請用のために英語能力を証明するものです。IELTS for UKVIには2つ種類があります。
- IELTS for UKVI Academic・・・IELTSのアカデミックモジュールと内容は変わりません。
- IELTS for UKVI General・・・IELTSのジェネラルモジュールと内容は変わりません。
IELTS for UKVIについての詳しい説明はこちら
IELTS アカデミックとは?
試験の構成と流れ
IELTSアカデミックモジュールは、カナダやイギリスなどの英語圏のカレッジ、大学や大学院への留学を目的としている方が必要となります。各大学の必要な英語のレベルに達しているか評価する際に用いられるテストです。アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドの大学では、アカデミックのスコアの提出がないと入学が許可されません。カナダ、アメリカの大学ではIELTSかTOEFL、どちらの試験のスコアを提出するか選ぶことができます。他の大学でも、ほとんどの場合はIELTSかTOEFL、どちらかを選べます。
TOEFLとIELTSの違いはこちら
試験の流れはコンピュータテストとペーパーテストで異なります。下記はペーパーテストの順番ですが、コンピュータテストでは、
リスニング ➡ リーディング ➡ ライティング ➡ スピーキング(同日)で行われます。
試験の流れ (アカデミック・ジェネラルモジュール共通)
日本で行われるIELTSのペーパーテストの順番
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スピーキングと別日に行われることもあります
IELTS アカデミックのテスト内容
アカデミックのテストは、ライティング、リーディング、リスニング、スピーキングの全4科目です。テストの所要時間は、約3時間弱。アカデミックのライティングとリーディングは、ジェネラルよりも難易度が高いです。そのため、リーディングの各スコアに必要とされる正答率は、ジェネラルより低く設定されています。学術的な内容のリーディングを読む練習をしたり、ライティングでは、大学で提出するアカデミックエッセイの基本を知っておく必要があります。
リーディングにおける正解率の違い
アカデミックリーディング
Band スコア | 9.0 | 8.5 | 8.0 | 7.5 | 7.0 | 6.5 | 6.0 | 5.5 | 5.0 | 4.5 | 4.0 | 3.5 |
Score(素点) | 39-40 | 37-38 | 35-36 | 33-34 | 30-32 | 27-29 | 23-26 | 19-22 | 15-18 | 13-14 | 10-12 | 8-9 |
ジェネラルリーディング
Band スコア | 9.0 | 8.5 | 8.0 | 7.5 | 7.0 | 6.5 | 6.0 | 5.5 | 5.0 | 4.5 | 4.0 | 3.5 |
Score(素点) | 40 | 39 | 37-38 | 36 | 34-35 | 32-33 | 30-31 | 27-29 | 23-26 | 19-22 | 15-18 | 12-14 |
スコアの付け方
IELTSのテスト結果は合格、不合格という評価ではなく、9を満点とするバンドスコアで換算され、1から0.5刻みで評価されます。リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの各セクションのバンドスコアとその平均値で示されるオーバーオールバンドスコアが出されます。大学や教育機関では各セクションごとの最低バンドスコアを設定していることもあります。カレッジや専門学校入学にはだいたい 5.5 の総合バンドスコアが必要で、大学や大学院では、だいたい 6.5以上のスコアが必要です。
バンドスコア徹底解説ページを参照
IELTS ジェネラルとは?
試験の構成
IELTSジェネラルトレーニング・モジュールは、英語圏への移住や移民を希望している人が、ビザを申請する際に英語力を証明するためのテストです。移民するためには、他の条件(大学卒、職種、年齢等)との関係で、ある一定のスコアを取ることが求められます。ジェネラルの内容は日常生活や職場でのやり取りの課題が多く、移住してからの生活に必要なスキルを問われます。
IELTS ジェネラルのテスト内容
テスト科目と所要時間は、アカデミックと同様に約3時間弱です。
ライティングとリーディングの問題については、アカデミックと内容が異なります。
ライティングのタスク1は、会社などに依頼・苦情・お礼・お詫びなどの内容のフォーマルレターと、友人や家族などに宛てて書くインフォーマルレターを書くことが要求されます(どちらが出題されるかはランダム)。
タスク2はアカデミックと同様に250文字のエッセイを書きます。こちら2つのタスクを60分内に終わらせます。
リーディングでは、セクション1から3までに分かれており、セクション1では、2つのショートリーディング(約1ページ分、300~350文字)が出題されます。セクション2も2つのショートリーディングが出題されます。内容は、アカデミックと内容が異なり、日常生活で使われる一般的な英語が出題されます。職場のルールやアパートを借りる条件等の内容のリーディングです。パート3は長文(900
文字程)になります。パート3に関しては、アカデミックのセクション1と同等の難易度です。ジェネラルのリーディングは内容が理解しやすいため難易度が低く、スコアを取るために必要とされる正答率はアカデミックより高く設定されています。上記のリーディングの正解率を参照してください。
IELTS for UKVIとは?
イギリス政府が認めたビザ申請のために必要な英語能力証明テストで、目的に応じてアカデミックとジェネラルの2種類があります。
- IELTS for UKVI アカデミック
- IELTS for UKVI ジェネラル
の2つがあります。学位取得を目的とした学生ビザ(tier 4)を申請する場合はIELTS for UKVI アカデミックの、英国へ移住される方や、学士号未満の職業訓練や勉強、イギリス国内での就労を目的としたビザ申請の場合はIELTS for UKVI ジェネラルの受験が必要となります。
IELTSアカデミックとジェネラルの違い まとめ
ジェネラルのリーディングは、パッセージ1&2が2つのショートリーディングですが、アカデミックは学術的な長文が3つ出題されます。
ジェネラルのライティングのタスク1は、フォーマルレターとインフォーマルレターのどちらかの記述を求められますが、アカデミックでは図表の解析・リポートが求められます。
IELTSアカデミック&ジェネラル対策どちらも対応